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機体解説
機体諸元 百式
型式番号 MSN-00100
所属 エゥーゴ
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
頭頂高 18.5m
本体重量 31.5t
全備重量 54.5t
ジェネレーター出力 1,850kW
スラスター総推力 74,800kg
センサー有効半径 11,200m
装甲材質 ガンダリウムγ
武装 60mmバルカン砲×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
クレイ・バズーカ
メガ・バズーカ・ランチャー
トリモチランチャー
搭乗者 (メインパイロット)
クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)
ビーチャ・オーレグ
モンド・アガケ
(一時的に搭乗)
アポリー・ベイ(小説版)
ジュドー・アーシタ
グリプス戦役時においてビーム兵器は既に標準装備であり、シールドを用いても防ぐのが困難な状況下にあった。そこで百式には「機体の軽量化に加え、機動性及び運動性の向上によってビームを回避(対応)する」という案が採用された。 回避行動、機体の軽量化においてシールドは不要になり標準時はシールドは装備されていない。 また、機体の基礎案からしてみれば必要ではないが、実験機という側面も持っていたため、後述の耐ビーム・コーティングも採用されている。耐ビーム・コーティング機体の使用において最も重要なのは、ビームを受けた後に傾いた機体を安定させる姿勢制御能力に長けた人物が必要であり、クワトロ大尉が選ばれた一因とも言われている。
この機体の最も特徴的なものとして金色の外装があげられる。これは耐ビーム・コーティングとしての効果を持つエマルジョン塗装の一種とされ、一説には資源衛星で偶然発見された特殊材料を調合し生成された皮膜材が用いられているとも言われている。ただし、放送当時の1/100、1/144スケールで発売された本機のプラモ解説書にはプラスチック・カラーコーティングと記述されており、後の設定変更である。そのカラーリングから戦場であまりにも目立つ事、そして施工する際のコストや技術的な理由など複数の要因から百式と系列の量産機以外には採用されなかった。ティターンズのパイロットからはその機体色から「金色」とも呼ばれた。
兄弟機であるΖガンダムが姿勢制御バーニアを少なくする代わりにメインロケットの出力と可動範囲の増大による直線的な加速力を重視しているのに対し、百式は逆に全身に22か所も配置された小型の姿勢制御バーニアによる旋回性と操舵性重視の構造になっている。Ζ計画では直線加速重視のΖガンダム、操舵性重視の百式、全身に大出力ロケットを分散させて加速と旋回の両立を図ったΖΖガンダムの三機種が完成している。
ガンダムタイプのモビルスーツ(MS)ではあるが、デュアルカメラアイを持たないことにされている資料もある。曰く、代わりにImage Directive Encode(IDE)システム(画像管理型符号化装置)と呼ばれるセンサーを採用しており、精密照準時などには赤く発光する走査パターンが見られる、というものであり、確かにそうした描写はある。しかし、TV版のキュベレイによってカメラシールドが破損させられた描写のみならず、劇場版『Ζガンダム』でもデュアルアイがはっきりと描かれた場面が存在するため、それをスモークシールドで隠した結果の誤認とも推測される。
サンライズ監修ビジュアルブック『ガンダムMSグラフィカ』では、クワトロ大尉が搭乗した一号機と第一次ネオ・ジオン戦役に投入された二号機が存在したとされている。一号機の開発主任M・ナガノ博士が二号機の開発に関わっていないこともあり、対ビーム・コーティングの皮膜剤の性能低下やピーキーな操縦性が見直され、幾分デチューンされ性能が落ちたとする記述が存在する。
開発経緯
エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社による共同開発計画「プロジェクト・ゼータ」(Ζ計画)で開発されたアナハイム製ガンダムの一機。MSA-099リック・ディアス(γガンダム)の次に開発されたため、開発コードδが与えられ、δガンダム(デルタガンダム)が百式にも当てられるようになった。しかし、本来のデルタガンダムは可変型MSの方である。また本来、型式番号は099の次なので100が予定されており、名称もそれに併せ、開発主任のM.ナガノ博士により「百年使えるモビルスーツ」という願いを込めて百式と名付けられた。しかし結局、型式番号は博士にとっての最初のプロジェクトのためにMSN-001とするべきという意見もあったため、博士の主張によりMSN-00100と付けられた。MSNのNはM.ナガノ博士のイニシャルであり、00100はMSN-100(MSA-100)とMSN-001(MSA-001)のダブルミーニングという事になった。しかし、5桁の型式番号は扱いにくく、本来の予定や機体名の影響からMSN-100と呼ばれる事が多かった。本機は何度か設計変更が行われているため、型式番号については諸説あり、判然としない。また、機体名称に伴い両肩に漢字の「百」がマーキングされた。ちなみに一年戦争末期にシャア・アズナブルが搭乗したMSN-02ジオングや、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するMSN-03ヤクト・ドーガとMSN-04サザビーとは無関係である。
当初は可変MSとして設計されていたが、複雑な変形を行わせようとしていたため、高いGが掛かった状態で変形すると胴体フレームに歪みが生じるトラブルが発生し、可変機としての開発は断念された。しかし、MSとしての機体ポテンシャル自体は高く、最終的に非変形の攻撃型MS百式として完成している。つまり、可変MSがデルタガンダムであり、百式は変形不可能なために再設計された機体である。そのため、可変機として設計された名残として、バックパックにフレキシブル・バインダーが装備されている。これはリック・ディアスのバインダーを改良したものであり、それ自体が可動肢として作動することで、機体の運動性を向上させている。後に開発されたΖプラスA1型にも同様のウイング・バインダーが採用され、その有用性が伺える。なおフレーム強度の問題は、後にエゥーゴが捕獲したガンダムMk-IIの優れたムーバブルフレーム技術を入手した事で解決し、Ζガンダムの完成へと結実する事になる。
なお、百式のバックパックは任意に着脱が可能であり、『機動戦士ガンダムΖΖ』第39話では、バインダーごとバックパックを敵機に向けて射出し、相手の意表をついたこともある。
百式はクワトロ専用機として配備される事を前提としていたため、彼の技量に合わせたピーキーな調整が施され、機体性能を100%引き出すには極めて繊細な操縦技術が必要とされた。派手な金色のビームコーティングに関しては、ナガノ博士の強い要望にパイロットであるクワトロ本人が理解を示したことで実施されたという。なお、百式は最終決戦にて大破の後、第一次ネオ・ジオン抗争期にアーガマへデチューンされた二号機が再配備されている。
武装
固定武装として頭部に60mmバルカン砲を2門、腰部にビームサーベルを2基装備している。携行武装としては主にビームライフル(標準出力2.8MW)やクレイ・バズーカを用いた。これらの武装はエゥーゴのモビルスーツで統一されており、リック・ディアスやネモ、ディジェなどと共通の規格である。
メガ・バズーカ・ランチャー
百式の特徴的な武装としてメガ・バズーカ・ランチャーがある。これは機体とほぼ同じ全長のメガ粒子砲であり、それ自体にもスラスターが設置されている。
クワトロの要請などにより必要に応じてアーガマのカタパルトデッキから巡航形態で射出され、射撃の際には砲身と左足を掛けるステップアームが伸び、左右の手を掛ける部分が開き、百式本体に固定されて射撃形態をとる。
劇中では、百式の発進後にこのメガ・バズーカ・ランチャーが射出されると百式がステップアーム部分に手を掛け、発射時までこれを担ぐようにして戦いに赴くシーンが多かった。小説版ではこのランチャーの推力と百式の推力を合わせることでΖガンダムの推力と同等になるとされる。一撃で艦隊や巨大建造物を消滅させる程の圧倒的な出力を誇る反面、発射に必要なエネルギーをチャージするのに時間がかかる上、莫大なエネルギーを必要とし随伴機(レストアされたゲルググ)による再チャージを用いても連射が不可能という極端に扱いが難しい兵器だった。ただし劇場版ではメタスと連結させることで数回発射している。
ハマーン・カーンなどのニュータイプには、その危険性を先読みされ、率先して破壊されたことも多かった。
第一次ネオ・ジオン抗争では使用されなかった。しかし開発は更に進み、ハイパー・メガ・ランチャーやメガライダー、ΖΖガンダムのダブルビームライフルではより実戦的なものとなった。